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 第一四五回 エトレ句会報 2021・3通信句会


選句結果 〇は特選

1 弥生三月し残したこと数えている   酔魚

 麻由可

2 茹で卵トスして恋かもしれぬ    けんじ

 かえい、克彦、幸弘、妙子

・淡い期待を感じる。

・遠足の弁当用に持ってきたゆで卵、二つあるから
「一つあげる」とほったら「サンキュー」と受けた。

・転がり落ちる卵みたく「アッ!」という間に恋に
落ちるものですね。・若々しい句で気分が明るくなる。

3 えんぴつなめなめいろはのけいこ   克彦

 酔魚

・ひらがなのやさしさを感じました。  

4 波音は口笛となり砂浜       啓司

 かえい、一音、妙子

・うららかな春の海を想像した。

・海辺の情景をいろいろ想像させてくれる。    

5 海もどんより眠そうにして春     郁也

 凛 圭一

・春の泥のような眠気と海の重さがぴったり合っていて面白い。

6 宇宙のレンズはめてある空は快晴   立日十

 かえい

・こんなレンズが欲しい。

7 蝶が来て亡父(ちち)と思うことの不思議  飛鳥もも

 凛、幸弘、立日十、けんじ、歌也子

・世界の裏側に触れようとする感性は素敵です。

・日本人に限らず人間なら普通のことかと。

・誰でも多少の経験はある納得感 

・亡父であり亡母であり主人であり不思議。  

8 鼻紙より軽いぼくは空想      幸弘

 麻由可、けんじ

・「空想」よりもっとストライクの意味がある気がする。    

9 雨の音に白髪の数隠している     一音

 啓司、古戸信、和宏

・雨音と白髪に取合せ的広がりを感じます。

・私も気になるこの頃です。

・雨音に紛れて白髪の数をカウント?
そのうち数える気も失せてくるかも(経験談)

10 認知症夫婦炎上         克彦

 酔魚、和宏

・夫婦ならではのおかしみがあるようですね。

・平行線、空中戦、水掛け論。程度の差はあれど、
我が身に引き付けて考えてみます。

11 春の日時計の五分遅れ     啓司

 ○和宏、歌也子

・高精度の日時計があるもんだと、その構造を考え
始める身 にもホッコリ感は伝わってくる。

・時計も眠たかったのでしょう。

12 花の便りにまたねの返信    酔魚

13 もらった名刺に唐変木と書いている  けんじ

酔魚

・初対面なのに唐変木とは、よっぽどの出会いでしたか。

14 最新の武勇伝が十二年前     和宏

 克彦 

・社会の荒波にもまれ丸くなってきた。 

15 まな板の音つっかえる春浅い日    麻由可

 啓司、架京、一音、妙子、〇歌也子 圭一

 ・句の真ん中に置かれた「つっかえる」に格別の意味が
りそうです。

・ふと春を感じてつっかえたのでしょうか?些細な表現がいいです。 

・「音つっかえる」が春浅い日とぴったり。

 ・良い句だなあと思いました。

・また今年も長い一年になるな、と嘆息する景を想像しました。    

16 下校の少女赤い椿の花を跳ぶ    立日十

 〇啓司、克彦、郁也、和宏、けんじ、妙子、歌也子、
飛鳥もも

・考えない考えさせない、そのままでとても美しい句。

・一人で下校の少女、道に椿の花が落ちていた。しばし
眺めて飛び越える。

・素知らぬ顔で去って行きましたが目撃者はいました。

・丸ごと落ちてくる椿の花、あやうく踏みかけたけど
ギリギリセーフ。私なら気づかずに踏んでしまいそう。

・寺山修司を思い出した 

 ・ランドセルの音が聞こえてきそう。

・絵心があったら描きたい情景。

・確かに落椿は子供でも踏むのは忍び難い事。
一瞬をとらえた!

17 希望が押しくら饅頭やっと春   かえい

 凛、妙子

・コロナ禍の春、押しくら饅頭がよく合っている。

18 想い想われ山茶花散り散らかしている   ゆき

 麻由可 

19 牛丼や箸持つ手の臭い     圭一

 郁也 

・労働者が働くためにカロリー摂取で摂る食事。
必死に現代を生きる。

20 神やしろ先生と園児が鬼ごっこ    凜

 啓司、

・句作に正しい方向性を感じます。

21 飛蚊症はげしく春風が吹く    古戸信

  圭一

  ・舞い飛ぶゴミと視界の影と、混沌とした映像が浮かびました。

22 裸木私の網膜のような日没     貴子 

   架京、郁也、立日十、圭一

  ・裸木に自分を重ねているのでしょうか
夕暮れの寂しさの表現がちょっと斬新。

  ・独りで日没を迎えられたのでこの句が出来た。

  ・裸木から網膜へ、網膜の血管から脳溢血の
亡き父を連想した。

・妖しい景色に惹き込まれました。

23 文字追って眼鏡の上に老眼鏡     凜

   酔魚 

   実感します。 

24 レモンの粒のような慣れない自己主張   麻由可

   郁也、

  ・言わなくてもいいことを言ってしまってきゅっと
縮こまる。それでも皿の賑わい。

25 ねじれ始めた心の蜃気楼に立つ    歌也子

   麻由可、郁也

・どこかに実在するから投影されているはず。探求を続けたい。

26 梅の花つと濃くなり雨の予感      ゆき

   妙子

  ・「つと濃くなり」に梅の気品を感じる。

27 一つ引いたらみんな崩れる 引きたくなる  貴子

   けんじ

  ・自己崩壊の願望は、わかる  

28 土の機嫌とる寒咲きクロッカス     かえい

凛           


29
 いつもの煙突を今日も右に曲る     架京

啓司、かえい、凛、古戸信、克彦、幸弘、麻由可、

郁也、和宏、けんじ、妙子、歌也子 

・意味性を露出する事なく、ご自身に問いかけられた
自由律の俳句です。

 ・臨機応変の出来ない人かしら。

・煙突がある暮らしに憧れがあります。

・昭和初期の勤勉な工場労働者の通勤風景。

・生活への敬愛を感じます。

・日常でも目線は常に上を向いていたい。

・この感覚、共感するところ大。ここは何となく左
ではなく、何となく右の方がしっくりくるのは何故だろう。

・日常の大切さを言われているような

・同じことのくりかえしが幸せ。

30 さよならのかたち白く吐き出された     一音

   啓司、かえい、麻由可

  ・自由律川柳的な句に陥る事なく、しっかりと韻性を
伴う自由律俳句となっています。

・寒い日の別れなのね。     

31 目覚めればひとり雨が降る         古戸信

32 郵便のことりともかたりとも音待つ春   飛鳥もも

   架京、麻由可、けんじ

  ・春を待っている作者。どんな音にも春を期待して
いるのでしょう。

  ・メールの時代になってもまだこんな通知はある。

  ・「ことりかたり」手紙の内容が気になるのだろう。

33 物忘れさんの背をゆったり摩る物忘れさん春隣 妙子

   幸弘、立日十

  ・言葉なんかいらないんじゃないかってくらい幸せな
感触です。

  ・老夫婦の思いやり溢れる穏やかなひと時。  

34 誤字字とと思わわわないで揺れる心ね     幸弘

   酔魚 圭一

   ・この表現が自由律の面白いところかと感じ入りました。・こういう実験作がすごく好みです。

35 影をいくつも落とし私をなくしてゆく    歌也子

   酔魚、克彦、麻由可、妙子、圭一

  ・淋しい句ですが、本当の「私」はなくしてはいない
でしょうと。

  ・路面の私の影、二人三人と増えていき影も増えて
どれが私の影なのか。

  ・なくした後に新しい私があると信じたい。

  ・夜道に何重にも現れては消える影に自分を重ねる
という心情に共感しました。

36 ミモザ目を閉じれば詩人がくる      架京

   凛、麻由可、立日十、飛鳥もも

  ・私にはゴッホが来ました、詩人だから良かった。

  ・ミモザを見ると作者に詩心が降りてくる!納得

37 老いて心揺らす片隅の小さな記事たち   妙子

   かえい、架京

  ・今迄気に留めなかった記事が愛おしいと感じる表現。

  ・今迄は気にしなかった記事に心打たれる。これも歳の所為。   

38 NEUROSISきいて髑髏ころがる様に眠る   圭一

39 働くよりも山好きで渡されたみかん    郁也

酔魚

・お互いの笑みが浮かんでくるように感じました。            
40 コロナで見つけたアングル         和宏

編集後記

コロナ禍でまともに句会ができない日々が続いています。

五月も左記の通り予約しておりますが、多分、
通信句会になるか句会を中止するかになるのではと思います。

日が近くなりましたら連絡いたしますが、
通信句会になりましても締切は変更ございませんので
宜しくお願いします。

今回より飛鳥ももさんが参加されています。宜しくお願い致します。

阪急沿線なので句会があれば出席いただけるとのこと、
なかなかお会いできないのが残念です。

つくづく句会は一期一会であることを痛感します。

皆様と拝顔の上で句評をお聞きする日がくるのを
楽しみにいたしております。



小山

次回案内〉

締め切り:5月2日 2句 

日時:5月16日 13:30 

場所:蛍池公民館ルシオーレ 会議室