12月の句会

残り日に秒針のない掛け時計

山茶花咲いて少年の歩幅で冬がくる   和子

手足まだぬくくどこをさまよう        

まだ温かい耳元へごめんね

泣けば悲しみ増すからもう泣きません   つゆこ 

胸の薪つぎ足していく会話のぬくもり 

蒼ざめた朝頬にひと刷け紅をさす    

枯葉カラカラ駆けこんで来る冬        れいこ

すゞめ窓辺にきているあさのゆき  

まっすぐなみちの枯れている

ためらうそらがゆきになった     伊織

ウインドーに尖った私 足早に消す  

北風を吐き出しに参ります親の墓     喜久也

菜を洗う手がため息の訳を考えて夕陽

吹くだけは吹いて空の澄みよう       えみ子

ひとみ閉じれば春の開ければ冬の佛さま  ゆう子

ポインセチア地球を潰しそうな色

朝の白さを塗り残しバスにのる        架京

今もまだまっすぐにみつめられない恋心

桜咲いたら逢えるだから生きる       歌也子

堕ちるでもなくぶらさがっている冬の星

立ち話ことばの隙間に降る銀杏

夕暮れの曲がり角から冬が始まる      貴子

雑踏に襟立てて遮る真昼の視線 

法螺を肴にホロ苦さいただく          周水