2017・5月の句会    ー第123回ー

今日も川面の鴨の十羽            古都暢

久しぶりの皺の増えとる

はし突いてそろえた先でめしほじくる     克彦

読経見るこどもなんまんだぶつ

春三月は全島ミモザっている 小豆島     どら(弘英正)
レンブラント光線射す 帰路遥か

水鏡つばめが一本の線を引く         博之

もうあたしを泣かさんといて疒

伏目勝ちにこつんこつん松葉杖一本      妙子

笑うしかないこの一冊の買い取り10円也

仕返しに湿ったシャツをだしてみる      昌子
ガンバレの歌きく背中に夕陽

夕暮れて鯉のぼりもおやすみ         酔魚

夏に近づく海でありました

朝顔咲かせようひねくれ者の私へ       歌也子

憎まれ口も温かい貴女と夏の風

このために世に来た夏の青          働猫

黒猫は無心に眠るこれは火である

飛び出せなかった窓の半分は夕焼けでした   一音
口あけて五月のひかり手を広げて五月のみどり

今宵も静か風も友と知る            井上知子
乳房を抱きかかえる子の顔

一段降りたところで風に吹かれている      ゆき
潮風路地を曲がってく日傘傾く

悲しくてもさくさく刻む春キャベツ       麻由可
サラダに色が増え二人暮らし

青葉風 フランスパンを買いに出る       架京

ふたりメロンパンみたいな春の陽

雨に揺られ桜の休息               圭一

夕鐘シャッターは線香のにおいをして

子が描く父の絵わが暗き顔            けんじ

オレの靴履こうとするアンタいったい誰ですか

十字架を濡らす小満の通り雨           タケウマ

青空に裂け目花いばら花いばら

のんびりを楽しめたあの日までの田の陽     郁也
じゃりじゃり荒き砂踏んで島の端

終わりなき道ゆくきみ追想のペンを執る    一憲

一瞬で愛を語るミナの視線 もうすぐ夏

少しだけ欲望を抱いて柿の花          貴子 

あなたのことも布巾でくるんで乾くまで

四季桜お迎えがくるまで生きてみよう      友介
スフマートの海お手柔らかに

春宵一刻猫のかけおち              人美

風を見ている今日一日が終わりました

青待てず車椅子の人すやすや              雅人

夕暮れに動かぬ仔猫つつく子ら

寝息を横に窓の雨                大布団

雨粒がはしゃぐアスファルト

ビタミン色の風菜の花抱く            小川嘉永

走る風眠る風春の日だまり

 

8