2014・6月の句会    ー第106回ー

 

六月はじまるシバンムシ飛ぶ夜         馬場古戸暢

句会の誘いの無料に頷く

背泳ぎで星屑かきまぜ月と寝る        克彦

こうもり傘無人のビル街駆け抜ける

胸の刺ゆるむ柔らかに春の雨         妙子

信号機があくびしている祭り終わった街

こんな佳き日は茶柱をたてる         歌也子

口当たりのいいスプーンとあなた

柔らかな後悔繰り返す木香薔薇の庭      ゆき

雨の底の紫陽花青い吐息たち

騒いで叩かれた子が揺られていて日曜の電車  酒本郁也

国会庶民とは遠く鉢底に蟻が巣くっている   つゆこ

すでに細腕は諦めた力こぶ

あばら骨の軋む音して梅雨の入り       喜久也

一生のおおよそを来て逆立つものある

薊ツンツンいつまで続くやせ我慢       架京

郵便局を過ぎたあたりの曲がり角が好き

今わたし泣くまえ              人美

夢は日々元気に死んでゆく

解き尽くしたパズルの雨はやまない      酔魚

無言の一日も有りかな冷麺すする

雨の日は何をいってもこじれるばかり      貴子

一つ二つ明滅してからの沈黙