2013・6月の句会    ー第100回ー

 

バーゲンのお寿司ほおばるおひとりさま     れいこ

覚悟にぎりしめてノックする

知らない知らない明日咲く花の形や色を     昌子

おしろい花の蜜すっても遠いあの日はかえらない

返信なくいつまでも暮れない六月の空      妙子

梅雨晴れ人生の帳尻合わせそろそろか

雲をあやしながら漁船が帰ってくる       架京

海風に誘われる時間のひび割れをたどる

母さんがいなけりゃだめと煙草の煙       歌也子

泣けば楽になるずっとそうしてきた

風雲児と持て囃された人に五月の闇       つゆこ

湯舟に手足伸ばしたら鬱が出ていった

足し算を詰めて丸々と泳ぐ鯉のぼり       喜久也

どの無理も聞いてひまひたと老い

柏餅に呼びとめられて昔話とお茶と

コーラスの歌声とぎれとぎれに 緑陰の風    ゆき

何も言わない優しさ つかず離れず

みんな真っ赤っかだ夏空            知宏

今日はかたちがいい三日月

生きてこそと洗い立てのシャツの衿       貴子

日暮れて手足はずしながら石段昇る

人魚舞い雨降る街を泳ぐ            弄山 

絵をみつめ絵の中の人となる