2013・2月の句会    ー第98回ー この回から各月になります。

 

春の光に溶けていく僕とベンチ  知宏

コンクリート固まるの待っている淋しさ

うるおいの缶ビールころがして道端のタンポポ  昌子

遠雷の魂どこにも抜けている

冬の雲ベートーベンからひょっとこへ     妙子

幾つになっても惑うことあって裸木の影

バサリなだれ込んできた新年    れいこ

もっとあったはず笑顔の貯金

寂しいあなたの冬月つつんでやる   架京

気軽さ空は大きく大きく

月に同化し五色の寺の静けさを歩く    えみ子

からっぽの胸に冬の朝焼け燃え残る

夢でみた花に水をやりにいく       弄山

花をみている瞳に蝶がとびこむ

夢を残したままの街にいる        ひとみ

くちびるはくちびるでしか奪えない

居座る寒波難儀だね生きるって      喜久也

着ぶくれ十二単も降参の日々

言い訳をしない後ろ姿が傾いている    ゆき

まっすぐな道しきりに曲がってみたい

父と猫には無条件で愛された自信     歌也子

あぁ面倒だ 飛び越えよう

夜更かしも麻薬の一つと冬銀河      つゆこ

腰までのラッセル終えて絆が深まる

イラダチ草が私の背丈を越えた夜     貴子

宙ブラリンの月の細さに堪えられぬ