11月の句会    ー第96回ー

 

霜降りる石榴の微熱いよいよに紅       喜久也

舞う枯葉に今年の索引をみる

ストローの先っぽあたりで恋してる      架京

やけに冴えている嘘つき女の三日月

芋柄のキンピラが美味いよと日焼けした手が呼ぶ えみ子

眠るとき銀河にたゆとうわが身と想う

未練などさらさら親切踏む          つゆこ

疑問符抱いたまま雪になる

嫉妬薄れつつあり寝待ち月          ゆき

巣立つ子を見守るしかなく花梨甘く

茶碗おとし周りを見る            弄山

諸刃の薬を飲む

いきるってつらいよね空き地の猫じゃらし   人美

からっからっ風が吹いて赤旗がゆれている

ネコのかたちして闇が飛ぶ          れいこ

夢をみた私が私でいたころの

独りぼっちのお月さんカーテン開けておく   妙子

寝違えた首が考えているこの冬の政局

小さな墓の垢を拭う             こあめ

羽根を脱いだ枯れ木の冬支度

くねくね流れる大河 ゆらゆら揺れる小舟   昌子

上から下から中から生きてる実感

きっとあの星だ私だけに光る         歌也子

キミへサヨナラと書く夕焼けのインク

空き地に空と書いてある十一月        貴子

川べりのキリン草から来たメール