10月の句会    ー第95回ー

 

ルリビタキ 身体の青に自己主張する常念の夏 昌子

窓に貼りついた歳月のしみ満月覗き込む

昨日からすくわれる足許             こあめ

日和寝そべる落葉

来年は散歩のお伴してね私の好きな夏帽子     妙子

使われてませんと先輩への電話空が秋になってる

石に親しく雨は昔々からの響きで           架京

心字池潜んだ魔物が少し動いた

地面に倒れマネキンになる              弄山

若い頃のわたしとも知らずすれ違う

夏休み終え三匹の金魚と居る             えみ子

泣かぬと決め口笛吹いて初秋の土手

番号のついた部屋で眠られぬ             喜久也

こんな秋晴れに人は揉めるのか            つゆこ

人間は真っ平だろうねカモシカ君

今泣きなさいと玉ねぎが言う             歌也子

もうがんばらせてはいけないことわかっている

夜明けの月として消える                       知宏

しらない花の香りだ僕は分からない