夢の中の一人として夢のなすがまま

空気を瓶の形に酌み交わす              弄山



曇天カタツムリはバス停へ

抜け殻が重なっている冬の夜

水を遣りつつ小さなピリオド打ちました        貴子 
 


ナフタリンの街はみんな雨の中

回想と雨空が一緒に走る阪急ゴトゴト        人美



元旦だったはず、蒲団はねのける

息吹きかけてみがき上げた満月          

ゴミそのままに古い手紙、読みふける        れいこ



元旦にお清めの雪降り続く

気が付けば脳天まで笑いこけてるラフターヨガ    

太陽の子になり霧氷落ちる               架京



街灯がしじまを描く

形見の潮騒を聞く

追憶が雨に変わる                     伊織



寒風へ投げ出した仕様のないおとな

暮れなずむ川面にたましひ浮かれだす街の灯    ゆう子    



久々にお菓子を焼こう孫の来る日

正月の太陽の眩しさが嬉しい               えみこ



冬の朝亡父の読経が聞こえる                

生きているからアイスクリームの甘さ冷たさ       歌也子
   

しのつく雨の筋と筋の間に宝石の実

雨やんで雲に男の空洞女の空洞              弄山

 
 
二人がよければ天の川

私が私になっていく星屑とタンゴ               人美

1月の句会