12月の句会

待ったなしに冬あちこち痛む

ゆびきりげんまんの消極的な決断    ゆうこ

師走娘の前では犬になる

終わった、安堵と虚脱感とワイン

居場所のないようで布団になる      れいこ

眠れない暗闇 胸の中で木魚の音

風邪ひくなよ母を気遣う子を見送る    

山茶花また生まれたらひとりで生きる   歌也子

           

落日が頬を伝う

冬月を背負ってゆく

瓦礫がら産声があがる

老婆の列に老婆が並ぶ            伊織



雪山が呼ぶ人間を脱ぐ

寒風に走る少年の目が澄んでいる

生き方少し変えてみようかと子犬とたわむれて   つゆこ



待っていてくれる人の眼差し遠い雪山

見える窓のどこまでも雪                 架京



綿毛ほのほのついてきて落ちた

ないものばかり尋ねられてる冬の月

松は丸く黙して納得いかないでいる           貴子 



いいわけこばむかに秋の落日              和子



我立ち枯れず水をくれ                   人美