正義をふりまきすぎてノックアウトの四月バカ

桜求めて父の余生を旅する 

退屈まぎらわす待合い室の人間模様        つゆこ 
 
風ざわめいて会話緑に染まっていく   

恋色の桜の下で待っている

ぜんまい切れたままで夕べの充足感         れいこ  

暮れ果てた水音をわたる

流れる者は薄日あおぐ

光こぼれる猫は夢見る                  伊織

何者の消しゴム母の記憶消えた

小径をのほほんポケットに春つめ込んで      喜久也

傷痕を贖われるほど春萌えている   

暮れゆく西の果てまで追いかける          ゆう子

ふるさとは今きんぽうげの風の色

嘘ついたちょっとアザミの棘くらい           架京

主婦に安静は無理ですおせんべいぽりぽり

大きな太陽が沈む返信できないまま

指が足りないくらい幸せを数える           歌也子

曇り空を どこまでも縫う

残されてばかりね薔薇が微笑む

人も川もモノトーンになる旅情             貴子

山が芽吹き色にワルツ

もう水に流そう野の花が優しい

キーボードに押し潰せない獣が並ぶ         彰夫

君を欲しいけど我慢する街かどはリラ冷え 

ヨッパライの  が女を口説く              ひとみ

菜の花や亡き人は皆懐かしく

途中まで覚えし賛美歌小鳥来る            真理

雑踏へそっと預けたこころの荷

こころの にさし込んだ夕陽               和子

 

4月の句会