1月の句会

平凡に生きて硝子の青い切り口

三日月が星を抱いて冬夜の静もり   和子

永遠の旅とも知らず眠っている        

聞くでもなく聞く待合室の会話      つゆこ 

新年のひとりごとの様に座っている 

眉間の皺いつしか伸びて晦日蕎麦   

ま四角な空の下マンボウは病気です  れいこ

雪の夜明けを烏騒ぐばかり  

冷たくなった猫の目空を見ている

何思うて歩廊の雀首をかしげる       伊織

めでたい朝餅がすーと伸びる  

冬日の端っこで介護の話をする     喜久也

鉢植えの花からゆらゆら冬の日が注す

よそよそしい母の目の寒さに囲まれる午後    えみ子

鳥辺野の薄けむり亡き人に冬陽寄り添う

ことに夢のつづきは秘めておく冬の中ほど    ゆう子

パンを焼くガラの移り気

ギザギザでギザギザなクリスマス        架京

寒椿明日また逢おうとあなたは言う

夢で泣いていた目覚めて泣いている      歌也子

そそくさと納戸に片付けてゆく正月        貴子

嬉しさから哀しみ引算してふるえた 

堆積した刹那があって暦ひと回り         周水

雪空見上げる犬のワンと一声

下駄の音軽やかに新春の音符

コマ回し少し出来た子の笑顔の路地       彰夫

忘れたくヤカンに似て雲が湯気はく

花をいつくしむ指でツボミをむしとる        弄山