第一四一回 エトレ句会報 2020・7・19



選句結果 〇は特選

1  半夏雨闇に溶けて行くまでの逢瀬      ゆき

    古戸信・○妙子

2  小蝿追いかけて目をまわす        大布団

    啓司・和宏

3  ワイパーの壊れた路線バス真っ直ぐ闇を走る  かえい

 

4  嫁の話をするやたら固いフランスパン    架京

    古戸信・けんじ・妙子・立日十・かえい・貴子

つながりはよくわからない。・愉快な句。・「噂」なら採らなかった。嫁が置いていったパンか。・「固いフランスパン」が暗示するものがよくわかる。

5  雨に濡れた空中都市のような日曜     麻由可

    立日十・架京・貴子・圭一

6  今日も起きてしまった           克彦

    けんじ・幸弘

7  ドル円おちてく青い空          古戸信

8  スマホで派遣されスマホで解雇      けんじ

    和宏・人美

9  錆びた水道水で皿洗う朝         大布団

    一音・酔魚・克彦

10 ハルジオンの白さ残して暮れていく     架京 

    けんじ・ゆき・妙子・歌也子・かえい

・郷愁をさそう。・素直でよい。・ハルジオンなら「白く暮れる」だろう。

11 菓舗「親玉」の親父が粋で水無月を買う   立日十

   人美

12 マスクのうらため息のひみつきち      幸弘

   麻由可・和宏・ゆき・かえい・圭一・酔魚・昌子 

・コロナ時代のあるある。・平仮名表記がいたずらっぽく感じた。                       

13 山の上から石を投げる           克彦

14 狭さも旅を許された喜び          郁也

15 月高く腹がへってしまった         一音

   けんじ・幸弘

16 千手千眼十一面なのにあんたに似てる    貴子

17 入梅岡上淑子の顔出歩く          圭一

18 父母眠る山寺かたくりの花        歌也子

   啓司・克彦

19 梅雨明けぬおむつの中の快便        雅人

   架京

20 散らしの背広群が行く四月の官公庁     妙子

   昌子

21 その激しさが剥がれかけてる仁王像     貴子 

   古戸信・けんじ・○啓司・歌也子・圭一

・仁王像の姿がはっきり見えてくる。・「剥がれる激しさ」が上手い。

22 透き通る雨粒半袖の腕にくる        啓司

ゆき・克彦         
23
 カラスかあかあ母さんが言えなくて     幸弘

    けんじ・妙子・貴子・酔魚

24 眠れずにいた浅黄色に明けてくる      酔魚

   古戸信・麻由可・○歌也子・貴子

25 ウミガメはマスクをしない          和宏

26 久しぶりの外出噛み締める後部座席    歌也子

   啓司

27 初めてのスパイスカレー児が眠る      雅人

28 誰かさんへそっと残す公園の四つ葉のクローバー 妙子

   幸弘・立日十・歌也子・かえい・人美・克彦

 ・これだけ説明でありながら余韻が胸に響く。・優しさに惹かれた。・ちょっと長すぎないだろうか。「公園」まで要るか。

29 夜景がいつもより暗い           圭一

   和宏・酔魚

30 親友の目にも新緑の映っている       啓司

   ゆき

31 煤だらけの街で俺は何してるんやろ     人美

   昌子

32 レモネードキラキラグラスの中で回る夏  麻由可   

   架京・かえい

33 忖度するゴーヤは空へ 独り言      かえい 

34 会えたのに夢のあいつは笑わない     立日十

   幸弘・妙子・架京・克彦

35 別の道を行った顔が旅で揃う        郁也

   幸弘・ゆき

36 表紙のない人生という物語         秀斗

   歌也子          

37 やがて食われるカモが田草取っている  けんじ

    妙子        

38 濡れてみて君と降られた雨じゃなかった  一音

   古戸信・けんじ・ゆき

39 ツバメの巣が密ですよ          和宏

   貴子・酔魚

40 来て来てと雀に米撒いている       酔魚

   啓司

41 膝枕ではかる恋の重さ          秀斗

   麻由可・妙子

42 日食を背負うて夏至の日が落ちて行く   ゆき

かえい    
43
 一人の夜のお湯が出ぬ         古戸信 

    幸弘・一音・圭一

44 小さな花が咲いてますこれが今日の出来事

人美       

〇ゆき・和宏・酔魚・克彦

 

 当日出席者:克彦・和宏・圭一・昌子・酔魚・かえい・人美・貴子

第141回  エトレ句会出句一覧 

今日も起きてしまった               克彦

山の上から石を投げる

透き通る雨粒半袖の腕にくる            啓司
親友の目にも新緑の映っている

レモネードキラキラグラスの中で回る夏      麻由可

雨に濡れた空中都市のような日曜

小さな花が咲いてますこれが今日の出来事      人美
煤だらけの街で俺は何してるんやろ

マスクのうらため息のひみつきち          幸弘

カラスかあかあ母さんが言えなくて

会えたのに夢のあいつは笑わない         立日十

菓舗「親玉」の親父が粋で水無月を買う

忖度するゴーヤは空へ 独り言          かえい

ワイパーの壊れた路線バス真っ直ぐ闇を走る

日食を背負うて夏至の日が落ちて行く        ゆき
半夏雨闇に溶けて行くまでの逢瀬

来て来てと雀に米撒いている            酔魚
眠れずにいた浅黄色に明けてくる

月高く腹がへってしまった             一音
濡れてみて君と降られた雨じゃなかった

小蝿追いかけて目をまわす          大布団

錆びた水道水で皿洗う朝

やがて食われるカモが田草取っている     けんじ

スマホで派遣されスマホで解雇

ドル円おちてく青い空            古戸信

一人の夜のお湯が出ぬ

ウミガメはマスクをしない            和宏
ツバメの巣が密ですよ

表紙のない人生という物語           秀斗 

膝枕ではかる恋の重さ

狭さも旅を許された喜び            郁也
別の道を行った顔が旅で揃う

嫁の話をするやたら固いフランスパン      架京

ハルジオンの白さ残して暮れていく  

父母眠る山寺かたくりの花          歌也子

久しぶりの外出噛み締める後部座席

散らしの背広群が行く四月の官公庁       妙子

誰かさんへそっと残す公園の四つ葉のクローバー

入梅岡上淑子の顔出歩く            圭一

夜景がいつもより暗い

梅雨明けぬおむつの中の快便          雅人

初めてのスパイスカレー児が眠る

その激しさが剥がれかけてる仁王像       貴子

千手千眼十一面なのにあんたに似てる

編集後記 




 
万博記念公園 日本庭園

万博記念公園 日本庭園吟行

 雨が心配されたお天気でしたが、吟行当日は熱中症・日焼け・コロナ対策に切り替えねばならない暑さでした。

万博記念公園駅はミストシャワーが設置されていました。

ぞろぞろと歩いて太陽の塔の後ろ姿がきれいに見えるところが日本庭園の入口です。

 入口正面に巨大な築山を構えた現代の庭があります。

そこでひと休みしてから一時間、最低五句は作ろうという掛け声(強制の)のもとに貴族の庭園からはす池まで散らばって吟行しました。

 この庭園は好きで何度か訪れていますが、庭は手入れが行き届き、梅雨を含んだ樹木は生き生きとし、はす池は蓮の花が咲きそろって見事な美しさです。

また季節をかえて吟行するのもいいかなと思いました。
入園料は260円ですよ。

その後、枯山水の庭の見える休憩所で二時間ほど句会。

二時間といってもいつもの選評と当日の作品の選もしましたので大急ぎです。
酔魚さんに司会をお願いしててきぱきと進めていただきました。




吟行作品 高点句

滝の余韻に蝶の影さす          貴子

一斉に口開けた鯉の飛沫         酔魚

鴉の羽根つくろっているか落ちている   かえい

せみの声品さだめしつつ行く庭園     克彦

滝見つつとんぼつながっている      圭一

黒アゲハについていく決心        和宏

カラスがギャアギャア スズメはチュンチュンおとなしく

                    人美

   (小山)

〈次回案内〉

締め切り:9月6日 2句 

日時:9月20日 1:30 

場所:蛍池公民館ルシオーレ 会議室